筋肉を知ろう(内転筋群)
- トレーニング
- 2021/12/27
- 2021/12/27
筋肉を知ろうシリーズ、今回は内転筋群です。
構造
よく内転筋という言葉を聞かれると思いますが、内転筋は大内転筋、長内転筋、薄筋、短内転筋、恥骨筋などの複数の筋肉をまとめた呼び方です。
内転筋群は片側がすべて骨盤の前の部分にあたる恥骨についていて、大内転筋だけは恥骨から坐骨までついています。
薄筋以外の筋肉は股関節をまたいで、反対側は太ももの骨の上から下にそれぞれが異なるサイズで扇形のようについています。
薄筋だけは、膝関節をまたいで脛骨についている2つの関節をまたいでいる筋肉です。
内転筋が動くと
内転筋群というとO脚の改善の時によく名前が出てくるように、脚を内側に閉じるために使われる筋肉です。
背骨の延長と呼ばれることもあり、身体の中心を安定させるために働いています。
内転筋群が弱くなると筋肉で体重を支えることができなくなり、膝が外側に広がって関節でロックするようになります。
膝関節は内側が潰れたような形になり体重の負荷が膝の内側に強くかかるようになります。
この状態が筋力が低下したことによるO脚で、そのまま動かしていると半月板を損傷したり変形性膝関節症などの膝の怪我につながるため、筋力を維持するのがとても大切な筋肉です。
また、内転筋群はインナーマッスルに分類され骨盤を安定させるためや大腰筋の補助として働き股関節の動きをサポートします。
薄筋だけは、膝関節をまたいでいるため膝と脛の動きに関係しており、膝を曲げて脛を内側に回旋させます。
平泳ぎの蹴りの時の一番膝が曲がっている状態をイメージしてもらうとわかりやすいかもしれないですね。
トレーニングの種類
内転筋群は、脚を閉じる筋肉なので膝を付けるだけで使われます。
特に筋力低下によるO脚の場合は立って膝を閉じるだけでも一苦労だと思いますので、床や椅子に長座で座って脚を閉じるところから始めてみてください。
ただし、脚を内側に回旋させて膝を閉じてしまうと内転筋群ではなくて、太ももの前が緊張してしまいます。
太ももの前が緊張してしまったり、反り腰やお尻が突き出たような体勢になってしまう人は、爪先を少し外の向けていつもよりも太ももの坐骨の延長線あたりをイメージするようにしてみてくださいね。
筋力アップでは、ワイドスクワットや相撲スクワットと呼ばれるお相撲さんの四股踏みのような脚を肩幅の2倍近くに開いたスクワットで鍛えることができます。
ワイドスクワットの場合は、膝が内側に倒れたり骨盤が後傾してしまうと効果がないので、しっかりと骨盤を立てて爪先を45度ぐらいに開き爪先の方向に膝を広げるようにしながら内ももで上半身を支えているイメージでやってみてましょう。
ジムによっては、脚を閉じるアダクションというマシンを置いているところもあるので、見かけたらチャレンジしてみても良いかもしれません。
また、左右にそれぞれついているので、左右の力のバランスが悪かったり、強く緊張したりすると骨盤や股関節の動きに影響が出ます。
伸脚などでストレッチすることも忘れないでくださいね。
まとめ
内転筋群は、内ももの引き締め効果も期待できるのでトレーニングしている方もいるかも知れませんが、トレーニングの時の体勢がわりと難しく、筋力がないとかえって他の筋肉を使ってしまう可能性があります。
身体を支えられない時には、簡単なものから始めて徐々にレベルアップしていってくださいね。