動きたい背骨、動きたくない背骨
- 健康・予防
- 2022/01/06
- 2022/01/06
姿勢が気なる代表は、猫背ではないでしょうか。
背中が丸くなって身長も縮んでいる感じで、見た目もなんだかあまり良くないですよね。
しっかり背筋を伸ばそうとしても、気がつくと丸くなってしまっている。
実は、背筋を伸ばすときに動きたい部分と動きたくない部分があって、動きたくない部分で背筋を伸ばすので長く続かない可能性があるんですよ。
今日は、背骨のお話です。
背骨の構造
最初に背骨の構造を見ていきましょう。
背骨は、大きく分けて5つのパーツに分けて考えられています。
首の部分の頚椎、肋骨がついている胸の部分の胸椎、腰に当たる腰椎、骨盤のパーツである仙骨と尾骨です。
頚椎が7、胸椎が12、腰椎が5の椎骨によって構成されています。
このパーツごとで動きたい部分と動きたくない部分があるんですよ。
動きたい背骨と動きたくない背骨
仙骨と尾骨は骨盤を構成しているのでほぼ動きません。なので動けない背骨です。
動きがあるのは、複数個で構成されている頚椎、胸椎、腰椎です。
頚椎の部分は、首を前後左右に回したりするのでよく動かす印象がありますよね。
胸椎の部分は、肋骨があるのであまり動かない印象があります。
腰の部分は、意外に動かしている人が多いのではないでしょうか。
さて、動きたい背骨ですが、実は動かない印象が強い胸椎になります。
逆に腰椎は動かしたくない背骨なんですよ。
猫背になってしまっている人のほとんどは、動きたいはずの胸椎が後ろに湾曲してガッチリ固まってしまっています。
肋骨が前に閉じてしまっている上に、腹圧が下がって胸部を支えられずに腰を丸めるか、お腹を突き出すことで胸椎部分を支えるような立ち方になってしまっているんです。
胸椎が強く後ろに下がるとその上に乗っかっている頚椎は逆に前に飛び出て重い頭を頚椎だけで支えることになり、首コリや肩こりの原因となったり、長い時間継続するとストレートネック状態になってしまうことも。
また、胸椎の代わりに動きやすい腰椎を頻繁に動かすようになり、腰回りの筋肉が疲労したりして腰痛の原因になることもあります。
動きたい胸椎が動かないことで、動きたくない頚椎や腰椎が頻繁に動くために身体の不調が起きやすくなっていくんですよ。
胸椎を動かす
猫背の人は、胸椎や肋骨周りの筋肉が硬直してしまっていることが多いため、動かそうとしてもなかなか動かない状態になっています。
まずは、胸椎や肋骨周りの筋肉を緩めることから始めましょう。
ストレッチポールや、マッサージボールなどを使って胸椎部分や肋骨部分をしっかり緩めていきます。
肋骨は、あまり強くゴリゴリすると危険なので、呼吸に合わせてゆっくり動かすようにしてみてくださいね。
胸椎がガッチリ固まってしまっていると腰椎の部分でごまかしてしまいやすいため、ピンポイントで刺激できるボールなどで丁寧に緩めていきましょう。
胸椎や肋骨周りの固まった筋肉が緩むだけで少し姿勢が改善したり呼吸が楽になったりします。
動きが出てきたら、実際に動かしてみましょう。
一番簡単な動きは背伸びです。
背伸びをするときに、腰をそらすのではなくて、肋骨の下から順番に骨の間を広げるように動かしてみます。
肩甲骨を寄せて胸椎を押し出すようにしてみると感じやすいかもしれません。
腰が緊張せずに肩甲骨の間あたりが前に押し出されるような感じで背伸びができれば胸椎の動きが出てきている証拠ですよ。
難しい場合はストレッチポールの上に寝た状態で肘を引きながら肋骨でストレッチポールを挟むようにして動かしてみましょう。
誰かに肩甲骨の間を触ってもらいながらだと意識しやすくなるので、チャレンジしてみてくださいね。
まとめ
背筋と言うと背骨を一つの塊としてイメージしやすいですが、背骨は複数の骨で構成されている上に、支える部分と動く部分とある程度役割が別れています。
ちょっと気にしてみてもらうと身体の動きが変わってきますよ。