実は猫背かも?見た目だけではない猫背
- 健康・予防
- 2021/12/17
- 2021/12/17
猫背と言うと背骨が丸まった人を想像しますよね。
でも、一見猫背に見えない人も実は猫背と同じような身体の不調を起こすような姿勢になっていることがあります。
今回は、見た目ではわからないけれど実は猫背かもしれない姿勢のお話です。
猫背になる仕組み
元々背骨は緩やかなカーブをしており、衝撃を逃しやすい構造をしています。
首と腰は前に少し湾曲しており、肋骨がある旨の部分は後ろに少し湾曲しています。
これが正常な背骨の状態になりますが、この背骨の湾曲が悪い姿勢の積み重ねや筋肉のアンバランスなどの理由でより強い湾曲になっていくことがあります。
胸の部分の骨が強く後ろに湾曲していると猫背のような姿勢になります。
肋骨が下がってお腹の上に乗るような形になり、巻き肩になって肩甲骨が前方に広がって肋骨の後ろ部分が固くなっていきます。
主な原因は
- 背筋群の筋力低下や胸の筋肉が硬くなってバランスが崩れている
- 肋骨を支える腹圧の低下
- 骨盤を支える筋肉のアンバランスや筋力低下
などです。
頭を肋骨の下の方で支えるため肩甲骨の内側などがガチガチに硬直して動きが悪くなり、見た目にも背中が丸まっているので猫背とわかりやすい特徴があります。
猫背による身体の不調
猫背になると様々な身体の不調が現れてきます。
最初に、頭が背骨の上より前方に出やすくなるため首や肩の筋肉に過度の負担がかかり、筋肉が硬くなり肩や首コリの原因になるほか、血流が滞りやすくなり頭痛を伴うこともあります。
肩が前方に行きやすくなるため肩甲骨が外側に開き、一緒に鎖骨が前方に落ちて肋骨を圧迫し広がりにくくなります。
さらに、肋骨の下側が胃の上に乗るような形になるので、肋骨を下から圧迫する上に横隔膜の動きを阻害することもあります。
肋骨全体の動きが悪くなる上に横隔膜の動きも阻害されると呼吸が浅くなりやすくなり、ガス交換能力が低下することになります。
また、背骨部分は自律神経と深い関係があります。
背骨がバランスを崩すと自律神経が乱れて眠れないなどの症状が出ることもあります。
猫背は見た目が悪いというだけでなく、様々な身体の不調の原因になっているんですよ。
その他の猫背
背中が丸まっていると猫背という意識はしやすいですが、実は背中の丸まりだけでは見分けがつかないことがあります。
身体の不調に関係している可能性があるかもしれないので、身体をチェックしてみてくださいね。
では、色々な猫背について見ていきましょう。
首の猫背
長時間のスマホやパソコンで首だけが前方に出てしまっているタイプで、ストレートネックとも呼ばれています。
通常の猫背に比べると首だけが前に出てしまっているため、あまり猫背というイメージがなくストレートネックという名称の方が一般的ですね。
最初は首や肩周りに不調が出やすいのですが、首が頭の重さを支えきれなくなってくると背骨全体が後ろ側に丸まって猫背が進んでいきます。
そいうすると、その他の不調にもつながってきますよ。
反り腰との連携
猫背が反り腰とセットになることで見た目ではわかりにくくなるパターンで、意外に多くの人がこの状態になっていますよ。
骨盤を前傾させて腰の部分の湾曲を大きくすることで、背骨の湾曲と相殺しているために猫背を隠しているような状態です。
元々猫背の人が、筋肉のアンバランスなどの原因を改善せずに見た目だけを修正しようとして、腰でバランスをとっていると次第にこのタイプになります。
見た目は、一時的に改善されたようになりますが猫背に更に反り腰の状態が付加されるため、腰回りの不調が増えることになります。
また、お腹を突き出すような形になるため腹筋が緩み、痩せているのにぽっこりとお腹が膨らんでしまっているという人も多くいます。
壁に背中を付けた時に腰と頭が極端に離れてしまうという人は、要注意ですよ。
まとめ
パソコンやスマホの登場で長時間座り続けたり、下を見続けるということが多くなっているので、少なからず首や背骨には負荷が増加しています。
ただの肩こりや背中の張りと放っておくと自律神経の乱れなどにつながってしまうことも。
身体に不調を感じたら、まずは原因を取り除くことから始めましょう。
整体師さんやトレーナーなどの専門家に相談するのも大切ですよ。