思い通りに動かない関節の動き
- トレーニング
- 2022/04/20
- 2022/04/20
体幹と四肢の動きの中では、動かそうとしても動かなかったり、そもそも動かしたことがないから動けないという動作があります。
今回は、なぜ関節が思い通りに動かせないのかというお話です。
関節の動きは全部で3つ
このブログでも何度か書いていますが、関節には3つの動きがあります。
曲げたり伸ばしたりする屈曲・進展
骨を軸にして回転させる外旋・内旋
身体の中心から離れる外転と近づく内転
殆どの関節が可動域の差はありますが、この3つの動きが可能です。
そして、体幹と四肢を繋いでいる肩関節と股関節は、この3つの動きが一番大きな関節です。
動きが大きいと問題も起こりやすい
肩関節は球関節に分類されて、球状の骨が肩甲骨に付いています。
骨が球状なので、360度の方向にグルグル回せるため大きく動きます。
ただ、骨格は単独では動かず筋肉によって動かされますよね。
この時、動かす筋肉だけでなく同時に支える筋肉も必要になってきます。
肩は自由度を上げるために他の関節のように、靭帯によって可動域が制限されにくいため、筋肉同士がしっかりと連携して動かさないと怪我をしやすい部位です。
さらに、腕の骨は肩甲骨についているため、肩甲骨が安定しないと動きが不安定になってしまうので、肩甲骨や鎖骨などの肩の動きに関わる骨格の動きに関係する筋肉も大切です。
このように関係する筋肉の数が多いので、何らかの理由で動きが制限されたり、筋肉の支えが弱くなって不安定になったりする可能性もアップします。
例えば、肩から腕を上げながら手のひらを外側に向ける動作をすると屈曲(外転)と外旋が一緒に起きます。
動きが大きくより複雑な動きができるほど、個々の筋肉の状態によっては代償動作が頻繁に起きやすくなります。
動きが複雑で多くの骨格や筋肉が関係する肩関節や股関節は、キチンと身体が使えていないと代償動作をしている可能性がかなり高くなり問題が起きてしまうわけです。
動かしたことのない動きがある
代償動作が頻繁に起きているということは、本来の動きができていなくても身体は動かせていると言うことになります。
これが動かせているつもりの動作ができない原因です。
特に多いのは股関節の伸展動作です。
股関節を伸ばすなんて簡単だと思いますよね。
でも、伸びているのは股関節ではなく腰だったり、筋肉ではなく体重移動でやっているという人もいます。
なので、股関節を伸ばすための動きの説明をすると身体の感覚が全くわからないという人が多くいます。
なかでも、内旋型のO脚や下半身太りが気になっている人のほとんどは、股関節の伸展動作ができていません。
それによって起きている代償動作が、下半身の筋肉を発達させる原因になっているわけです。
そして、本来の股関節の伸展動作ができない訳ですから、脚の引き締め運動をしても狙った筋肉に刺激をいれることがかなり難しい状態になっています。
これが、引き締め運動をやっているのに引き締まらない理由です。
その動きのための筋肉の収縮を身体で把握してからでなければ、その動きをすることはほぼ不可能なので身体の変化も起きにくいのでモチベーションも上がりませんよね。
まずは、その動きをできるようにするところから始めると良いですよ。
まとめ
できているつもりでも、代償動作は起きています。
動きの見た目ではなく、骨格と筋肉がどう動くから関節が動くのかを理解することで代償動作を防ぎ、怪我の予防や、運動効果がアップしますよ。
一度、関節の動きを見直してみてくださいね。