意外に大切な筋線維の向き
- トレーニング
- 2022/01/21
- 2022/01/21
筋肉というと大きな塊をイメージしませんか?
しかし、筋肉は構造上はいくつもの紐を束ねたような形状をしています。
なので、筋肉には線維の方向があるんですよ。
今回は、筋肉の向きのお話です。
筋肉の構造
筋肉は、筋繊維とよばれる糸を束ねたものを更にいくつも束ねたような構造をしています。
それをまとめた腱の部分が骨についているという構造です。
筋肉の部位によっては、線維の束の方向が腱から腱まで真っ直ぐなタイプあれば、小さな長さのものが少し斜めについているタイプのものもありますが、基本的には同じ構造を持っています。
筋肉の向き
線維が束になっているような構造なので線維には、縮む向きがあります。
例えば、腕の力こぶをつくる上腕二頭筋という筋肉を想像してみてください。
この筋肉は、肩から肘に向かって真っ直ぐな向きでついています。前腕とよばれる肘から前の部分の骨の付いている部分の関係で、少しひねった動きをしますが、肩に向かって手のひらを近づけるような縮み方をします。
他にも、太ももの前の筋肉である大腿四頭筋は、骨盤と脛の部分をつないでいて縮むことで膝を伸ばすようにまっすぐ動きます。
このように筋肉は縮む時に、筋繊維の向きに合わせて骨をどの方向に引っ張るかが決まっているわけです。
引く方向が大切
肘や膝などの関節については、ほぼ方向が決まっているのでそこまで意識しなくても曲がる角度などはそこまで大きくは変わりません。
しかし、複雑に動いている関節はどうでしょうか。
例えば、股関節です。
股関節は、前後左右から色々な筋肉がついて関節の動かしたり、逆に安定させたりしています。
中でも、イメージと向きが少し違っている内転筋は、間違っているケースが結構あります。
内転筋というと脚を内側に締めるという印象が強いと思います。
つまり、太ももの骨を横方向に引っ張っているようなイメージではないでしょうか。
しかし、実際の内転筋を見てみましょう。
内転筋は、太ももの骨の内側についていて骨盤の方向に斜めに向かっています。
つまり、内転筋が縮むと横に動くのではなくて、斜め上方向に動いているということです。
ところが、横に動かすというイメージが強すぎてしまうと骨を横にしようとして内転筋ではなくて、その他の筋肉を使ってしまいます。
そうすると太ももの前や外側に力が入りやすくなり、太ももを巻き込んだように内側に回旋させてしまいます。
骨の動きのイメージがかえって、違うところに力を入れやすくなってしまうわけです。
このようなイメージのズレは、背中の筋肉である広背筋や、お尻の大臀筋などでも起こります。
筋肉を意識したほうが効果があると言われますが、収縮感だけではなくこのような筋肉の向きと骨の動きをイメージしながら動かすとしっかりと筋肉が動いて、他の筋肉が動いたりすることが少なくなりますよ。
まとめ
せっかくトレーニングしているなら、できるだけ効果があったほうがいいですよね。
特に女性の気になる部位は、筋肉の向きのイメージがズレやすい場所です。
しっかりイメージして、身体を引き締めてくださいね。