身体はオーケストラのようなもの
- トレーニング
- 2022/08/17
- 2022/08/17
オーケストラってご存知ですよね。
大小、規模の差はありますが多人数で演奏をする楽団を指す言葉です。
オーケストラには、木管楽器、金管楽器、弦楽器など多種な楽器が集まり調和して壮大な音楽を奏でていきます。
今回は、身体にも調和が大切というお話です。
調和が大切
オーケストラで使われている楽器は多岐にわたり、楽器の奏者の人数も違っていますよね。
音の高低や、音の響き方なども違っています。それらの特性を活かしながら調和した素晴らしい音楽を奏でます。
そこに妙に強い音のトランペットが混じっていたり、コントラバスが全体から遅れていたりするとどうでしょうか。
やけにトランペットの音だけが耳についたり、遅れて聞こえてくるコントラバスの音が全体を台無しにしてしまいかねません。
他にもヴァイオリンが一人しかいなくて、トランペットが10人とか、楽器奏者のバランスが悪くなってしまっている状態を想像してみてください。
ゲスト奏者がいてその人をフォーカスすることが目的であったとしても、それを目的としてやはり全体を調整するように調整していますよね。
全体で一つの音楽を奏でるために、それぞれがそれぞれの役割をしっかりとこなしていくことで調和が生まれてくるわけですね。
実は身体も同じなんですよ。
全身がそれぞれの役割をしっかりとこなしていくことで、全体の調和が生まれてきます。
パーツではなく全体を見よう
トレーニングの目的でよく聞くのは、「二の腕を引き締めたい」とか「ヒップアップしたい」などの身体のパーツに関してのお悩みです。
確かに、身体全体で見たときに気になる部位に目が行ってしまいますよね。
でも、だから二の腕の筋トレとかお尻の筋トレとかそのパーツだけを鍛えるトレーニングをすればいいということでもないんですよ。
二の腕が見た目が悪くなる理由に巻き肩があります。
巻き肩は、鎖骨が前に引っ張られて腕が内側に巻き込まれたような状態になります。
そうすると本来は身体の後ろに位置しているはずの腕の裏側が横側に出てきます。
二の腕と呼ばれている部位の上腕三頭筋は、腕の後ろ側で大きく膨らむような筋肉の形をしているのですが、それが横側に出てくれば、太くなったように見えてしまいますよね。
また、巻き肩になると手が常に身体の前にぶら下がったような形になりやすいので、上腕三頭筋が緩みやすい状態になります。
それでなくても上腕三頭筋は日常ではあまり使われにくい筋肉なので、余計に弛んでしまいます。
また、巻き肩の人が上腕三頭筋のトレーニングをしても、うまく上腕三頭筋を収縮することができずに、首や肩周りに刺激が逃げてしまってあまり効果がないなんてことが起こりやすくなってしまいます。
このように身体の状態で緩みやすかったり刺激が入りにくかったりするのに、上腕三頭筋のトレーニングばかりをしていても効果はあまり期待できません。
全体のバランスが崩れていることが原因で二の腕だけがやけに目立ってしまう状態は、例えるならトランペットの音だけが妙に耳につく状態です。
なのに二の腕のトレーニングだけをするのは、さらにトランペットの音を大きくしようとしているのと同じだということです。
トランペットの音がやけに耳につくのであれば、トランペットの音が大きすぎるのか、他の音が小さすぎるのか、もっとトランペットの人数を減らしたほうが良いのかと、全体から見て対応する必要がありますよね。
気になるパーツが全体に対してどうなっているのかを把握してから、原因を突き止めて対応することが大切なんですよ。
身体の不調も調和の乱れかも
肩こりや腰痛などの身体の不調も、このような全体からのアプローチが必要になります。
一部の筋肉が固くなったり違和感や不調を感じている場合は、やはりその部位に強い力がかかっていたり、その部位だけが強い力を発揮して支えている状態になっていることがほとんどです。
ここでもやはり、なぜその部位だけに不調が集中するのかは全体を見ておく必要があります。
立っているときのバランスが悪くて腰に負担が集中しやすいのかもしれないし、骨盤が後継しやすいので肩が強く収縮しているのかもしれません。
すでに、ヘルニアになっているとか骨格などに何らかの問題が発生してしまっている場合は、怪我の部類なのでまずはお医者さんに相談して対応してもらう必要がありますが、そうでなければ身体のバランスを気にしてみてくださいね。
まとめ
見た目や痛みは、ついついそのポイントだけをフォーカスしてしまいがちです。
しかし、ぶつけたなどの直接的な外的要因でなければ、全体のバランスの乱れによって引き起こされていることがほとんどです。
もっと身体を全体で見るクセをつけてみてくださいね。