縦?横?お尻の形と筋肉の関係
- トレーニング
- 2022/07/05
- 2022/07/05
ヒップアップしたいとお尻のトレーニングをしている人は多いのではないでしょうか。
でも、ちょっと待ってください。
お尻の筋肉の使い方によってはヒップダウンの可能性も!!
今回は、お尻の筋肉とお尻の形の関係についてです。
お尻の筋肉
最初にお尻の筋肉についてのおさらいです。
お尻の筋肉は殿筋群と呼ばれ3つに分かれています。
お尻の横に当たる部分にあるのが中・小殿筋。
後ろに当たるのが大殿筋で、太ももを後方内側に引き寄せる股関節の伸展(伸ばす)に関係する筋肉です。
一般的にヒップアップのために鍛えられているのは大殿筋になるのですが、よく見ていただくと骨盤から太ももに向かって斜めに位置しているのがわかると思います。
つまり大殿筋はお尻を横方向に締めているのではなく、縦方向に近い動きで太ももの骨を後ろ方向に引っ張る筋肉なんです。
起こりやすいエラー
お尻を引き締めるトレーニングとしては、ヒップリフトなどの自重系のトレーニングが多いと思います。
他にも、ブルガリアンスクワットやマシンなどもありますが、股関節の伸展筋なのでどうしても上半身と下半身の動きが関係してきてしまいます。
寝てやるタイプのトレーニングは基本的にお尻を持ち上げるイメージが強くなってしまうために、上方向に股関節を押し出そうとしてしまうのですが、一番起こりやすいのは腰を反ったり、肩支点で押し上げようとして上半身の力で押し上げようとしてしまうエラーです。
次に起こりやすいのがお尻を上げていくと膝が次第に離れてしまうエラーです。
これは、お尻の筋肉を横方向に締めるように動かすために、股関節が外側に巻くような動きになるために起こります。
特に横方向に締めるエラーは、お尻の筋肉の下側を主に使うような動きになってしまうためにお尻全体ではなくお尻の下半分が動きやすく本来の腰の位置よりも下側でお尻が膨らんでしまうので、腰の位置が低く見えるようになってしまう可能性があります。
ヒップアップのために頑張った結果、残念なことにヒップダウンしてしまいます。
正しい動きはかなり難しい
ヒップリフト系の運動で、お尻にしっかりと正確な刺激を入れるためには、元々の日常の動作が関係してきます。
内巻き型のO脚やX脚の人は元々大殿筋がいつも伸ばされて疲労していることが多いため、お尻を締める意識が強くなりやすく横方向のヒップダウン運動になる可能性が高くなります。
反り腰や猫背の人は股関節を伸ばす動作がわかりにくい傾向が強いために、上半身を使って上げている場合がほとんどです。
どちらの場合も、股関節を伸ばすという動作が日常動作にないため動作をイメージできなくなっています。
股関節を伸ばすという状態がわからないので、それ以外の方法でお尻を持ち上げるようと別の使いやすい筋肉のスイッチが入ってしまうのです。
これらのクセがある人は、股関節が伸びる状態ではどの筋肉がどのように動いているのかを身体で感じ取って、初めて正確に大殿筋を動かすことができるようになります。
日頃から動かしていない人が正確に動かせるようになるためには、筋肉の走行方向、骨盤の動き、腹筋やハムストリングスの動きなどを把握してどう収縮すると関節はどう動くのかを一つ一つ確認して積み上げていく必要があります。
動きには個人の癖がある上に、動きにくい筋肉をカンタンに動かすのは難しいため、できれば専門家に相談することをおすすめします。
まとめ
SNSで多くのトレーニング動画がアップされていてそのトレーニングをすれば同じ結果が出ると思われがちです。
しかし、望んだ結果が出せるのはその運動で使われる筋肉を適切に使う身体の使い方ができている人です。
同じ運動をしているつもりでもきちんと身体が動いていなければ、筋肉の発達が残念な結果になってしうということを知っておいてください。