股関節、きちんと伸びてますか?
- 健康・予防
- 2022/04/01
- 2022/04/01
股関節を伸ばす動作は、日常の中で日々起こっています。
しかし、その伸ばすの動作が違った動きになってしまっていることがとても多くあります。
今回は、股関節を伸ばすについてです。
股関節の動きと筋肉
股関節は、骨盤と太ももの骨(大腿骨)で構成され前後左右、回旋とかなり複雑な動きができるような構造になっています。
股関節を安定させながら複雑な動きをするために、股関節周りには大腿四頭筋、臀筋群、ハムストリング、内転筋群、深層外旋六筋などの大小様々な筋肉が付いています。
また、立っている状態や、寝ている状態などによって、骨盤や膝、足首などの状態も影響してきます。
このように様々な筋肉が関係してくると代償動作も起きやすくなってきます。
股関節の曲げ伸ばしは、スクワットをイメージして見てください。
しゃがみ込む時に股関節が曲がり立ち上がる時に股関節が伸びます。
この股関節を伸ばすという動きに関わってくるのはお尻にある大殿筋で補助的にハムストリングも動きます。
大殿筋が収縮すると骨盤に対して太ももの骨を後ろに引いてくる形になります。
股関節の前の部分が引っ張られて伸びるようになる動きということですね。
この動きは、歩くときにも大切です。
最近は、股関節の動きが悪く膝から歩く人が多いですが、歩くときには臀筋群とハムストリングを使って後ろ側の脚でしっかりと骨盤を押すようにする必要があります。
伸び切らない股関節
巻き込み型のO脚や反張膝の人に多いのですが、太ももの前の筋肉を使いすぎるために大殿筋の動きが制限されてしまい、股関節自体が伸び切らない人がいます。
このタイプの人は太ももの前でブレーキをかけてしまっているので、股関節はこれ以上伸びないため上半身が少し傾いて止まってしまいます。
そうするとその傾いた分を腰を反らすことでカバーしてしまうわけです。
太ももの前が常に緊張しているので、太ももの前が太くなりやすく反り腰や出っ尻などの姿勢やボディラインに影響が出やすいですよ。
他にもお腹を凹ましたりなどして代償動作をするので、スポーツなどでも思うような動きにならない場合があります。
ブレーキがかかっていることに気づいていないことの方が多いので、出っ尻や反り腰が気になるとかどうしてもスポーツの動きが上手くできないなどの場合は、鏡を見て股関節がきちんと伸びているかを確認してみると良いですよ。
伸びすぎる股関節
では、股関節が伸びていれば良いのかというとそうではありません。
股関節が伸びた状態の可動域は股関節がフラットの状態からさらに20度まで後ろに動きます。
関節の構造だけでは真っ直ぐな状態では止まらないので、身体の前側でブレーキを掛けないと20度まで股関節を突き出せてしまうということです。
お尻の下(股関節の後ろ)側が潰れて股関節の前を可動域いっぱいまで突っ張るようにして立っている人がいますが、股関節をロックして立っているためお尻の筋肉がほとんど機能していません。
大きな荷物を前に抱えて歩いている人をイメージしてもらうとわかるように、歩くときにも股関節が上手く使えないため筋肉のバランスの悪い脚になってしまうので注意が必要ですよ。
まとめ
股関節は、筋肉でしっかりコントロールしてあげないと伸びなかったり伸びすぎたりしやすい関節です。
股関節が原因で代償動作が起こっていることは意外に多いので、しっかりコントロールするようにしてくださいね。