関節の動きで使われる筋肉は変わる
- トレーニング
- 2022/05/13
- 2022/05/13
股関節を曲げる、膝を曲げるなど関節を動かす方向は一定だから、誰もが同じ筋肉を使っているように感じていますよね。
でも、連動する関節の動きなどによって実は使われている筋肉が変わってしまします。
今回は、関節の動きと筋肉についてです。
関節は複合的に動く
例えば、肘を伸ばすという動作。
肘を伸ばすのは、二の腕部分である上腕三頭筋と呼ばれる筋肉がメインで動きます。
なので、二の腕部分の引き締めをメインにしたトレーニングは、この上腕三頭筋を動かすトレーニングが多く紹介されています。
しかし、肘を伸ばすという動作には、腕の骨を安定させる肩関節と手のひらを回す前腕の動きに合わせて複合的に動きます。
よくあるエラーは、肩関節が内側に巻き込んだ状態で手が体側ではなく、身体の斜め外側に伸びるように動かす動きです。
二の腕の筋肉で内側の引き締めに関係する上腕三頭筋長頭は肩甲骨に付いているので、肩甲骨が前に出た状態で斜めに上がると収縮しづらくなって、外側頭側に力が入りやすくなります。
また、この時に手のひらが上を向いていたりすると胸の筋肉などが大きく動いて上腕三頭筋がうまく動かなくなってしまいます。
このようにただ肘を伸ばすと言っても肩関節や手のひらの向きで使っている筋肉が変わってしまうように、身体はその関節が関連する関節の角度や状態などによって筋肉の動きが異なってしまいます。
このように、「肘を伸ばす」という言葉だけではキチンとトレーニングできていないことがあることを知っておいてください。
日常生活でも問題になります
歩く時の膝の動き、手を前に出す時の肩甲骨の動き、立っている時の骨盤の動きなど関節の動きのエラーによる筋肉の代償動作は日常生活でも起こっています。
動きにエラーが起きているとよく使われる筋肉と使われない筋肉が出てきます。
常に動くことで筋肉を使うわけですからトレーニングよりも長い時間そのバランスで身体を動かしているので、使われる筋肉はより発達し使われない筋肉は発達しにくくなりバランスが狂ってしまいます。
特に、下半身で本来主動で動くはずの筋肉が”使われない筋肉”になっていると動けば動くほど関節にねじれが起きたり、バランスをとろうとより動員される筋肉が増えて疲れを感じやすくなったりします。
歩くと疲れやすかったり、膝や足首などの特定の部位に疲労感や重だるい感じがあるなどの場合は、バランスが崩れていたりねじれていないかなど注意が必要になります。
膝の曲げ伸ばしなどをしてみてどの筋肉に収縮感を感じるのか、腰や脛など別の場所が妙に頑張っていないかなど身体の感覚を感じながら動かしてみると、こんなところに力が入っているなって気づきがあるかも知れませんよ。
まとめ
関節の動きにエラーが有るかどうかはなかなかご自分ではわかりにくいですよね。
トレーナーさんに見てもらうなどして適切な筋肉を動かすようにしてくださいね。