膝をロックしていませんか
- 健康・予防
- 2022/02/27
- 2022/02/27
関節の中でも怪我や痛みが起こりやすい膝関節。
膝は、本来の動きとちょっと違う動きをしている人が多い場所なんです。
今回は、膝の動きのお話です。
膝の構造を知ろう
まずは、脚の骨の構造について見ていきましょう。
脚の骨は、骨盤の下にある大腿骨と脛の部分にある脛骨と腓骨があります。
腓骨は、脛骨に寄り添うように付いている骨なので、膝関節を構成しているのは脛骨になります。
膝関節は、大腿骨と脛骨の2つの骨のつながっている部分で、いわゆる膝のお皿に当たる膝蓋骨があります。
膝蓋骨は、関節を構成しているというよりも太ももの筋肉の出力を上げる役割をしています。
膝の動き
では、膝は実際にどう動くのでしょうか。
膝を曲げ伸ばししている状態をイメージしてもらうと、前後に動いているイメージがありませんか?
このイメージがあるために反張膝のように膝を後ろに押し込むようにして立ってしまうのだと思います。
しかし、骨の形状は実は前後の動きだけではありません。
大腿骨と脛骨の接触部分は、それぞれ丸みを帯びていて脛骨の面の上を大腿骨の曲線が滑るように動きます。
つまり、脛の骨の動きよりも大腿骨の方の動きの方が大きく動くことになるわけです。
逆に椅子などに座って脚を伸ばそうとしている時は、脛の骨だけが90度動いてきますよね。
このように大腿骨と脛骨が同時に同じ角度に動くわけではないので、戻す時もまっすぐ後ろに動くはずはないのですが、最後の瞬間に後ろに押し込むようにして膝を伸ばしてしまいます。
脚の筋肉が弱かったり、ヒールなどの高い靴を履いたりして、立つ時に関節をロックして立ってしまうくせが付いているためですが、膝の過伸展と呼ばれる現象で膝に大きな負担になってしまいます。
また、膝関節が完全にロックされると膝の遊びがなくなってしまうので怪我などを起こしやすくなってしまいます。
筋肉は上下方向に動く
では、膝関節が伸びるときはどんな風に動くのでしょうか。
スクワットの曲げた状態からもとに戻る動きをやってみてください。
膝関節をロックするような感じで膝を後ろに引いてみましょう。
そうすると骨盤の動きは連動してこないため股関節が伸びず、上半身を起こしにくくなり腰が反りやすくなりませんか?
では、今度は膝を脛骨とお尻の骨を近づけるように動いてみましょう。
そうすると膝が伸びると同時に骨盤が起き上がり上半身も一緒に起きてきます。
膝を最後までロックしなくても骨盤底筋群や腹筋の力にも入るので、今度はしっかり立つ感じがつかめたのではないでしょうか。
このように、膝関節を伸ばす時は、膝だけを伸ばすのではなく股関節と連動することが重要になってきます。
椅子に座りながら膝を伸ばす時もただつま先を持ち上げるのではなく踵を遠くに置きに行くような感じ伸ばしてもらうとイメージがつかめますよ。
立つ時にイメージしにくい方は、座ってイメージをつかんでみてくださいね。
まとめ
身体の動きは、頭の中のイメージで変わります。
動きのイメージをしっかりつかむことで、身体の動きだけでなく関節への負担を減らしたり、筋肉の変な発達を防げますよ。
ぜひ、意識してみてくださいね。