スケートの小平選手も!動物の動きをイメージする効果
- トレーニング
- 2017/02/28
- 2019/04/16
スピードスケートの世界スプリント選手権で、小平奈緒選手が世界新記録の総合得点146.390点を挙げて、日本女子で初制覇しましたね。
小平奈緒選手、おめでとうございます!
こんにちは、明大前のトレーニング&コンディショニングスタジオ スタジオアンの河合です。
日本女子初の快挙を成し遂げた小平選手ですが、前回のソチオリンピックでは記録に伸び悩み単身オランダに渡り練習をされたそうです。
オランダのコーチは小平選手のフォームを強制するために伝えたのが「怒った猫になりなさい」。
肩を上げて重心を低くしたフォームを「怒った猫」というワードでイメージさせたのだそうです。
では、動物の動きをイメージしたり、真似ることでどのような効果があるのでしょうか?
動物の動きをイメージする
元々、動物は人間のように動きをいちいち考えているわけではなく本能のままに動きます。
犬や猫が横になっていたり丸まっている状態から起き上がったときに前足をついて大きく伸びをしている姿をよく見かけますよね。
このような動物の動きをイメージさせたムーブメントは、ヨガによくあります。
ピラティスにも、キャットと呼ばれる猫のように背中を大きく丸めたり伸ばしたりするようなムーブメントがあります。
丸めて伸ばしてと言われるよりも、猫というキーワードを言われたほうがイメージしやすいですよね。
動物の動きの真似をするの3つの効果
また、動物の動きのイメージだけではなく動きを真似をすることには、3つの効果があります。
使わない筋肉を使う
一つ目は、筋肉への刺激です。
二足歩行になった人間の身体ですが、四足歩行の時の名残が残っていたりします。
例えば、二の腕。この部位は、ふくらはぎと似たような重力に対抗するような筋肉の構造を持っています。
四足歩行の時には、前足は体重を支える役目を持っていたためではないかと考えられています。
四つん這いで身体を動かすと、このような二足歩行によって使われにくくなくなっている筋肉に刺激を入れることができます。
お腹も重力の方向が変わるのでしっかり引き上げる必要性があり、アブリフトというピラティスのムーブメントがこれにあたります。
骨格の動きを変える
二つ目は、骨格の動き方です。
二足歩行では、ぶら下がっているイメージの強い肩甲骨ですが、手を床につけるとしっかりと支えるために動く必要が出てきます。
四つん這いで、肩甲骨を背骨に近づけたり離したりするだけでも肩甲骨の周りの筋肉にいつもと違った刺激が入ります。
突然ですが、ライオンやチーターなどが歩いている姿を見たことがあるでしょうか。
youtubeより映像をお借りしました。
歩く際に肩甲骨にあたる肩の部分が大きく盛りあがってますよね。
このイメージで肩甲骨から腕を出すような動きで四つん這いで進み、進みながら緩やかに立ち上がると肩の感覚が変わっているのに気づくと思います。
動物の動きのイメージと真似をすることを同時に行うことで骨格の動きに変化が現れるわけです。
呼吸が変わる
最後は呼吸です。
二足歩行の時、横隔膜は重力に対して水平の状態にあります。
こうなると、横隔膜は重力によって下に引っ張られる形になります。
しかし、四つん這いになると横隔膜は、重力に対して垂直になります。
横隔膜が重力から解放されることになるわけです。
四つん這いで肩の動きをイメージしながら前に進むときに呼吸を合わせると呼吸も変わってきます。
横隔膜が進行方向(前)に向かって動くことになるので、呼吸が動きをサポートするような形になるわけです。
まとめ
いかがでしたか?
四つん這いで動物をイメージしながら身体を動かすだけでも、
- 使っていない筋肉が刺激される
- 骨格の動きに変化が出る
- 呼吸が変わる
など、色々な効果がありました。
特別必要な器具などもありませんので、ご自宅でも簡単に実施できますよね。
ライオンになったつもりで、是非チャレンジしてみてくださいね。