筋肉を知って怪我を予防し効果をアップ狙おう
- トレーニング
- 2021/11/05
- 2021/11/11
トレーニングをする時、「筋肉の動きをイメージすると良いですよ」って言われたことはないですか?
例えば、お悩みの女性が多い「振り袖」いわゆる二の腕の部分の引き締めトレーニングですと言われて、ダンベルを持って一生懸命肘の曲げ伸ばしをする。
確かに、二の腕部分にある筋肉は収縮すると肘が伸びます。なので、ダンベルを持って曲げ伸ばしすれば筋肉は動きます。
では、ここでちょっとチャレンジしてみましょう!
手のひらを正面に向けたまま肘を曲げた場合
と
手のひらを後ろに向けて肘を曲げた場合
で、二の腕の筋肉の感じはどうでしょう?
筋肉の力の入り方や、筋肉が動いている場所が違っていませんでしたか?
このように手のひらの方向や肩の角度などによって一番動く筋肉が変わってしまうんです。
特に2つ以上の関節を跨いでいたり、筋肉と骨の付着部分が分かれていたり、そもそも筋肉自体が大きい筋肉、可動範囲が大きな関節についている筋肉などは、この影響を強く受けてしまいます。
引き締めたくて二の腕を鍛えていたのに、いつの間にか二の腕が太くなってしまったなんてお話を聞きますが、筋肉の使い方がまずかったせいかもしれないですね。
解剖学を知ろう
筋トレをするときには、ぜひ解剖学を知っておいて欲しいです。
別に解剖学なんて知らなくてもと思うかもしれませんが、筋肉がどこに付いていてどんな動きをしているのかということを知ることで動きのエラーを発見したり、怪我を予防することができますよ。
エラーの発見
解剖学を知っておくメリットの1つ目はエラーの発見です。
筋トレをしていて解剖学を知らないと”肘を曲げ伸ばしします”と書かれていると、肘をただなんとなく曲げ伸ばししますよね。
でも、解剖学を知っていれば、”〇〇のために肘を曲げ伸ばしします”とかいてあれば、「〇〇のためなら、あれ?こんな動きにならないはずなのに」と、エラーを発見できるようになります。
もちろん、トレーナーが付いている場合は動きのエラーはトレーナーが指摘できます。なので、トレーナーがいる時以外は筋トレはしないという方は、問題ないかもしれません。
しかし、例えばたまたま雑誌で見かけたり、動画で見かけた〇〇のための運動をちょっとやってみようかなと思った時などに、知っていると動きのエラーを避けられますよ。
もちろん解剖学と言っても、試験に出るようなものではなくて、
どんな形をしていて
どの骨につながっていて
どの関節を曲げるために使うのか
程度のことを主要な筋肉やよく使う筋肉だけ知っていれば充分です。
例えば、さっきお伝えした二の腕の筋肉は、肘についている部分と逆側は、3つに分かれてそれぞれ骨に付いており、1つが肩甲骨に付いています。
そうすると肘を伸ばすだけではなく、肩を軸にして腕全体を後ろに引くという動作にも影響していることがわかるんです。
怪我の予防
もう一つは、怪我の予防です。
筋トレは、筋肉に対して一定強度以上の負荷を掛ける必要があるため、どうしても関節に負荷をかけてしまいます。
的確な負荷が的確な筋肉にかかっていれば良いのですが、身体の動きは一つの関節で出来てるわけではないので、鍛えたい筋肉と無関係な関節が動くことがよくあります。
重すぎるウェイトをなんとか上げようとして身体を捻ってみたり、上から抑え込んでみたりなんて経験はないですか?
このように、関節が本来支えられる重さの限界を超えて重さを扱ってしまう結果になり怪我に直結します。
怪我をするとトレーニングをお休みすることになり、モチベーションは一気に下がり辞めてしまう人も多くいます。
では、解剖学でなぜこれが防げるのでしょうか。
例えば、胸の筋肉です。
胸の筋肉は、鎖骨と胸の中央の胸骨に付いていて反対側が、腕の骨に付いています。
かなり大きな筋肉で胸の部分を覆うように付いていますが、実は肩を軸にして腕を動かす肩関節のための筋肉なんです。
肩関節のための筋肉なので、肩関節を動かす以外の機能がありません。
しかし、胸のマシントレーニングなどでバーを前に押す時に一緒に肩甲骨が上に上がってきて背中が丸くなったり、可動域を大きくしたいなどの気持ちからかダンベルトレーニングなどで見られる肩が必要以上に回旋して無理にひねったりという光景を見かけます。
このようなエラー動作は、関節に強い負荷がかかったり筋肉が本来伸ばされたくない方向に伸びたりして、関節や筋肉を痛めてしまう原因になってしまうのです。
どの関節を動かして、どういう風に動かせば筋肉が縮むのかを知っていれば、動作を大きくしようとしたり違う方向に捻ったりすることはなくなりますよね。
エラー動作を知ることで、関節や筋肉への過度の負荷を回避することができて怪我の予防ができるということなんです。
トレーニングの種類を知ろう
二の腕を引き締めたいだけなのに、雑誌やインターネットには様々な種類のトレーニングが紹介されていますよね。
解剖学で少しお話したように、二の腕の筋肉は一方が3つに分かれて腕の骨と肩甲骨に付いています。
このような複雑な構造をしているのは、関節が前後左右に加え回旋という6つの動作をするためにです。
筋肉は、それぞれの関節に対して前に動かしたり、横から引いたり、複数の関節を跨ぐ場合は、2つの関節にそれぞれ影響を与えたりします。
そのため、ただ曲げ伸ばしだけだと筋肉を機能的に使いきれていないということになってしまうんですね。
どの筋肉のどの動きを強化したいかによってトレーニングが異なるので、自分が何をしたいのかによってトレーニングをチョイスする必要があるわけなんです。
まとめ
今回は、筋肉のついてのお話でした。
でも、解剖学って言われてもどこまで知れば良いのか、どのトレーニングが自分には必要なのか。
それを、調べたり判断したりはなかなか難しいですよね。
なので、何回かに分けて筋肉とトレーニングの紹介ブログをお届けしていく予定です。
自分に必要な筋肉かなととりあえずチェックしてもらって、必要そうならもっと深く知るために調べてみるというのもいいと思いますよ。