数字も大切ですが、まずは筋肉に集中しよう

バーベルを持つ男性

筋トレをする時に、どれぐらいの頻度でどれぐらいの回数ということが気になりますよね。

ネットなどでは、週○回で1種目○回○セットという記述がよくあると思います。

でも、その数字は本当に合っていますか?

今回は、筋トレにかかわる数字についてです。

一般的に言われる数字の根拠

筋トレでよく聞くのは、10回とか2~3セットではないでしょうか。

これらの数字は、研究から導き出された数字で、1回だけ挙げられる重さの80%程度の重さのウェイト(例えば、100kgが1度だけ挙げられる重さであれば、トレーニングの重さはおよそ80kg)で8~12回やることで、筋肉が太くなるいわゆる”筋肥大”が起こりますよという目安になります。

これがベースになって10回を筋トレの回数の目安にしているわけです。

しかし、その後様々な研究が行われて、もっと少ない回数でより重いウェイトでも効果があることもわかってきています。

筋肥大をするためのウェイトと回数とセット数の関係性は、必ずしも同じではないと言うことです。

数字による弊害

研究によって導き出された数字ですが、数字があることで弊害も起きてきます。

10回を3セットと言われると、「10回を3セットする」ことが手段ではなく目的になってしまいがちです。

つまり、とりあえず10回できる重さでやってしまうとか、フォームはむちゃくちゃだけどとにかく10回するとか、その他の要素が忘れられがちになるというわけです。

頑張っているのになかなか筋肉が大きくならないとか、筋トレすると何故か腰が痛くなるなどの場合は、手段と目的が入れ替わっていないか、いつものトレーニングを思い出してみてください。

また、よく聞かれるのが10回を3セットするのも30回を1セットするのも同じではないかという質問です。

セット数を分ける考え方は、一気に30回にやってしまうと段々と筋肉が疲労して後半にキチンと収縮できなくなってしまい筋肉全体に刺激が入らなくなったり、フォームが崩れて別の筋肉が動員されてトレーニングの効果が低下してしまうためです。

10回ギリギリできる重さでやってから途中に休憩を入れることで、次の10回のフォームを安定させて追い込めるので、筋肉にしっかりと刺激を入れることができます。

数字の上では同じ30回でも、3セット目の10回と20回目から30回目の10回は、かなり違うものになってしまっている可能性がありますよ。

時短だからと30回やっている方は見直してみてくださいね。

大切なのは筋肉への刺激

回数やセット数の関係性は同じではなく、10回という数字にこだわりすぎも問題となると何を目安にすれば良いのかと言うと筋肉の疲労感です。

そもそも筋肉が大きくなるのは、現在の筋肉の力では足りないと身体が判断することで筋肉を太くするという選択をするわけです。

つまり、普通に10回できてしまうウェイトでは、そこまでの刺激が入らない可能性があることになります。

刺激が入らなければ筋肉は肥大しようとはしません。

なので、筋肉を肥大させるためには目安の10回で筋肉がギリギリかもしくは収縮しきれない程度まで追い込む必要があるということです。

動かしている筋肉がしっかりと全体的に収縮できているか確認しながら動かし、筋肉が収縮しきれなくなったら回数が10回に満たなくなてもそこで止めて、次のセットでまたしっかり収縮させた方が効果的なトレーニングをすることができますよ。

特に、胸や背中などの大きな筋肉は、全体が収縮するためにフォームをしっかり整えて丁寧に動かさないと途中で刺激が抜けてしまうということが起きやすい筋肉です。

初心者のうちは腕などに比べて全体の収縮感を感じるのはなかなか難しいと思いますが、トレーニングに慣れてきたら、ぜひ意識してみてくださいね。

まとめ

ご自身のペースにあったトレーニング方法と回数などでしっかりと筋肉に刺激を入れることで、トレーニングの効果がアップしていきます。

手段と目的が入れ替わらないように注意してくださいね。