その膝のねじれ、原因は太ももかも?
- 健康・予防
- 2021/11/24
- 2021/11/24
O脚やX脚で悩んでいませんか?
加齢による内転筋の筋力低下であれば、トレーニングで筋力をアップすれば良いのですが、若い人の場合は筋力が低下しているとは考えにくい場合もありますよね。
実は、膝周りのねじれは太ももの裏の筋肉のアンバランスが関係しているかもしれません。
今回は、太ももの裏側の筋肉のバランスのお話です。
太もも裏の筋肉の構造
太ももの裏側の筋肉はハムストリングスと呼ばれる筋肉群で3つの筋肉で構成されています。
坐骨結節という骨盤の一部から、脛の骨の内側の脛骨につく筋肉と外側の腓骨につく筋肉があります。
詳しく知りたい方は、筋肉を知ろうで解説していますのでこちらも参考にしてください。
このように3つが動くことで外側と内側を同時にひきつけて膝を曲げているのです。
ところが、O脚やXO脚の人はこのバランスが崩れていることがあります。
アンバランスの影響
バランスが崩れた場合、多くの人は外側の腓骨につながる大腿二頭筋の動きが悪く、内側の筋肉ばかりで膝を曲げることになります。
こうなると脛の内側の骨ばかりが引っ張られて脛が内側に回転するように動き、膝もそれに引かれて内側に巻き込まれてしまいます。
さらに、内側の筋肉は股関節の内旋にも関係するため、股関節も内側に動いてしまうんです。
アンバランスが起きるとX脚になるように動くため、スクワットの時や片足で立つと膝が内側に入ってしまう人は、ハムストリングスのバランスが崩れている可能性があるんですよ。
片足で立つと膝が内側に入るということは、歩いたり走ったりしている時にも同じ現象が起きているので、歩くたびにこの傾向が益々強くなっていくことになるわけです。
これに対して、膝を伸ばす太ももの前の筋肉はハムストリングスのように骨の外側ではなく、膝の真下の骨をまっすぐ上に引き上げるように動く構造になっています。
このため、ハムストリングスのアンバランスで起こった巻き込みは、膝を伸ばすときには修正されずまっすぐ上に引き上げる形になってしまうわけです。
膝締め運動は逆効果の可能性も
ハムストリングスのアンバランスで巻き込みが起きている場合、膝を曲げるたび常に巻き込みが起こります。
このため、O脚のトレーニングとして知られている膝にタオルを挟んだりして行う屈伸運動は、膝の巻き込みのままで引き上げる動作を更に強めてしまう可能性があります。
元々、内転筋の筋力が低下しているわけですから、膝を締めようとしてさらにハムストリングスの内側の筋肉を使ってしまう可能性がアップします。
膝締め運動でも、なかなか改善されないという人はハムストリングスのアンバランスを疑ってみると良いかもしれないですね。
アンバランスの改善
アンバランスを改善する方法は、大腿二頭筋が動くようにトレーニングをしてみましょう。
まずは、三角座りをしましょう。
座ったら大腿二頭筋が付いている腓骨の部分を触ります。
そこから出ている筋をたどっていくと大腿二頭筋になります。
見つけたら、膝の曲げ伸ばしをしてみましょう。
大腿二頭筋は、膝を外側に回旋するので、つま先を外側に向けるようにして動かしたほうが動きが見つけやすいかもしれませんね。
この時、弱い人だと動きが小さかったり全く感覚がない場合もあります。
感覚がない場合は少し強め(痛くない程度で無理しないでください。)に押さえながら動かすと筋肉が動いている感じがわかることがあるので、頑張って触ってみてください。
見つかったら、後はそこを意識しながら膝の曲げ伸ばし運動を何回か行って見ましょう。
動きが感じられてくれば、曲げる時に腓骨を引き寄せる意識で動かしてみてください。
※こちらは、改めて解説画像をアップしますね。
膝下のねじれに注意
ハムストリングスのアンバランスで膝が内側に回旋している場合、膝下の脛の部分もねじれている場合があります。
ハムストリングスのアンバランスが解消されると膝下のねじれが気になるようになるかもしれません。
その場合は、膝を動かしながらつま先をワイパーのように外と中にゆっくりと動かしてあげるとねじれの感覚が取れてくる場合があります。
無理に動かすのではなく、ゆっくりと動かしてあげるのがコツですよ。
まとめ
今回は、筋肉のアンバランスで起こる関節の捻れについてでした。
関節は6つの方向に動く関係で、多くの筋肉の関与をうけて動いています。
それぞれがバランス良く補助しあっている時は良いのですが、バランスが崩れるとそのまま関節の捻れに繋がりやすい構造でもあります。
また原因も様々なので痛みなどがある場合はネット情報だけに頼らずに、まずは整形外科で骨に異常がないかチェックしてもらいましょう。
その上で、改善方法を試してみてくださいね。