腹筋では下っ腹は引っ込まないかも…。
- トレーニング
- 2022/06/14
- 2022/06/14
下腹部分が膨らんだ「ぽっこりお腹」。
男女関係なく腹部がぽっこり膨らんでいるから腹筋運動を頑張っているという人は多いかも知れません。
でも、そもそもなぜ下腹部が膨らんでしまうのかと知っておかないとなかなかお腹は引っ込まないですよ。
今回は、下腹部分が膨らんでしまう原因についてです。
骨盤の角度と下腹部
腹筋は、腹直筋、外腹斜筋、内腹斜筋、腹横筋と4つの筋肉で構成され、その全てが肋骨と骨盤をつなぐような構造になっています。
なので、肋骨や骨盤の動きに腹筋は影響を受けるということになります。
例えば、骨盤が前傾している場合腹筋は下側に引っ張られて伸ばされる形になり、逆に後継していると縮むような形になります。
このように腹筋は骨盤の角度によって伸ばされたち縮んだりするわけです。
ぽっこりお腹は股関節が原因かも
本来骨盤の角度を安定するのに使われているはずの腹筋なのですが、骨盤を別の筋肉に引っ張られてしまうと無理に伸ばされることになります。
骨盤には、腹筋以外に太ももの前の大腿四頭筋や、裏側のハムストリング、おしりの殿筋群、背中の広背筋などの大きな筋肉群が付いていてそれぞれがバランスを取るように骨盤を支えています。
その中でもっとも影響を受けてしまうのが大腿四頭筋と大腿筋膜張筋です。
大腿四頭筋と大腿筋膜張筋は本来脚を伸ばす筋肉ですが、骨盤にも繋がっているために股関節を曲げる時の補助も行う筋肉です。
股関節を曲げるメインの筋肉は腸腰筋なのですが、大腿四頭筋を使って立つクセがある人は大腿四頭筋と大腿筋膜張筋がメインで動いてしまいます。
このため立つ時にも骨盤を前傾させてしまうので、骨盤が立たなくなりそのために腰を反らせて上半身を起こすクセが付いてしまいます。
結果的に、股関節を曲げると同時に腰を反らせる大腰筋も一緒に使われてしまって固くなり、股関節が伸びなくなってしまいます。
大腿四頭筋、大腿筋膜張筋、大腰筋によって骨盤が前傾した状態から動かなくなると腹筋群は常に下方向に引っ張られて伸ばされ続けることになります。
伸ばされ続けた筋肉は、その状態で伸び切ったゴムのようになって力が入りにくくなってしまい、腹圧が下がった上に骨盤の前傾によってさらに内蔵が前に傾いてくるためぽっこりと膨らんでしまうことになります。
まずは股関節から整えよう
下腹部を引き締めようと脚を持ち上げるタイプの腹筋をしている時に、脚を下げると腰が浮いてしまうという人は、股関節が前傾で固定されている可能性があります。
骨盤の前傾が固定されている状態では、腹部ではなく股関節の動きで脚が上下しているので、ほとんど腹部の筋肉は動いていません。
なので、頑張ってもあまり効果がないどころか脚などが疲れているとより強く股関節を強化してしまいかねません。
なので、まずは股関節を整える必要があります。
股関節が固定している場合は太ももや大腰筋をストレッチするなどして骨盤を前傾させている原因を取り除く必要があるのですが、太ももはまだしも大腰筋が固まってしまっている場合、ストレッチするのはかなり難しいです。
大腰筋は上半身と下半身を繋いでいるため上半身と下半身を同時にコントロールしてストレッチする必要があるのですが、固まっている状態では見よう見まねでストレッチをしても代償動作になってしまうことがあるためです。
本来使うべき筋肉もうまくコントロールできないので、さらに難しくなってしまいます。
できれば、指導してもらいながらストレッチすることをオススメします。
股関節が伸びて骨盤の後継ができるようになっても今度は腹部と臀筋群や内転筋、ハムストリングを連携させて骨盤や股関節の動きをコントロールする必要が出てきます。
こちらも伸び切ってしまった腹筋を動かしたり、股関節と連動してコントロールするのはなかなか大変ですよ。
長年積み上げて来た身体の動き方のクセは、カンタンな体操では戻りませんよ。
まとめ
身体は全体で1つです。
気になる場所の筋肉を鍛えたり、ストレッチしたり体操したりしても全体としてバランスが崩れていては努力がなかなか実らないこともあります。
なぜ、そうなっているのか、どうすればそこが変わるのかは全体としてとらえた方が結果的に早く効果がでますよ。