身体の要は骨盤です
- 健康・予防
- 2022/08/30
- 2022/08/30
「腰は身体の要」と言いますよね。
でも、身体全体の状態を左右するのは骨盤です。
今回は、骨盤について掘り下げていきます。
骨盤の構造
骨盤というと1つの大きな骨というイメージを持っている人が多いと思いますが、全部で3つの骨で構成されている塊のことを指しています。
背骨の土台部分になる仙骨とその両側にある寛骨という構成になっています。
さらに寛骨は、恥骨・腸骨・坐骨という骨で構成されており16歳ぐらいに融合して完全に1つの骨の様相を呈します。
このように骨盤って意外に複雑な構造を持っているんですよ。
そして、仙腸関節という関節があります。詳しくは以下の内容を確認してみてくださいね。
骨盤に関係する筋肉群
骨盤は、上半身と下半身を繋いでいる骨なので、多くの筋肉が関係しています。
上半身では、身体の前面から腹直筋や腹斜筋などの腹筋群、骨盤を跨いで背骨と太ももの骨を繋いでいる大腰筋や、骨盤から並走している腸骨筋、背面では脊柱起立筋群や腰部の筋肉がついています。
下半身からは、お尻の筋肉である臀筋群、外旋六筋などの外旋筋、太ももの大腿四頭筋の1つである大腿直筋や、大腿筋膜張筋、内転筋群、後ろ側のハムストリングスなど、太もも周りについている筋肉の殆どが骨盤に関係しています。
また、骨盤自体にも括約筋などの骨盤底筋群などがあり、様々なところから筋肉が走行していて骨盤をコントロールしています。
このように多くの筋肉があることで身体を安定させたり、股関節を動かしたりすることで様々な動作を可能にしているわけです。
多くの筋肉がマイナスに働いてしまう
骨盤には多くの筋肉がついていますが、多種の筋肉があることがマイナスに働く場合があります。
例えば、右の内転筋が固くなってしまったとしましょう。
そうすると骨盤の下部が右側に引っ張られて傾くような形になります。
骨盤が右に傾いている状態では立ったり歩いたりするのに支障が出てしまうため、身体は骨盤の状態や他の筋肉で補正していこうとします。
本来であれば固まった右の内転筋を緩めてあげれば良いのですが、意外に固まっているという実感がないのが普通なんです。
骨盤の関節をねじったり、股関節をひねったりと少しずつやりくりしながら身体は平行な状態になるように調整していきます。
そうすると内転筋と対になるような筋肉を固めるようにして身体のバランスを取るようになるので、その部分も固まり始めます。
固まる部分が増えると身体の動きはさらに制限されていくのでネジレが増えていきます。
最終的に肩や足首などの末端に近い関節がねじれの負荷を受けてしまって怪我や痛みに繋がっていきます。
このように、肩や脚の痛みや肩こり腰痛が骨盤が原因で起きているということは意外に多いんですよ。
姿勢の要
骨盤の構成要素には背骨の土台になる仙骨もあるというお話をしましたよね。
この仙骨の角度が悪くなると、その上にある背骨全体の状態に影響してしまいます。
骨盤の角度が前傾しすぎたり後傾しているとコシが強く反って反り腰になったり、背骨全体が丸まる猫背になり巻き肩になってしまいます。
仙骨の角度が問題ですから骨盤をなんとかしないといけないのですが、背骨をしっかり伸ばしてとものさしを当てていたのですから困ったものですね。
もし姿勢が気になっているのならば、まずは骨盤の前後傾をチェックしてみてくださいね。
下半身のストレッチをすることで巻き肩が改善されるなんてこともありますよ。
まとめ
今回は骨盤にフォーカスを当てて色々お話してきました。
骨盤の周りにある筋肉が身体の痛みや不快感、姿勢に影響しているということはよくあります。
末端ではなくまずは骨盤に注目してみてくださいね。