上半身を傾けるとき腰が丸まりませんか?

荷物を持とうとする男性

屈んで重い荷物を持とうとしたり、スクワットの時など上半身を傾けようとすると腰が丸まっている人が結構います。

この癖があると腰に大きな負荷がかかって腰痛を起こしやすくなってしまいますよ。

今回は、腰の丸みと骨盤の関係のお話です。

骨盤の動きをチェックしてみよう

前に身体を倒そうとする時に、骨盤の状態をチェックしてみましょう。

通常上半身を倒すときには、骨盤から傾いて股関節が曲げるようにして動きます。

しかし、腰が丸まる人は骨盤ではなく腰の部分の背骨から曲がって骨盤が後ろに倒れるように動いてきます。

このように初動の動きの時点ですでに動作に差異が出てきてしまいます。

ぎっくり腰の予防で重い荷物を持つときには屈みましょうと言われていますが、屈んだ時に骨盤が後傾していると結局立ち上がる時に腰が丸まるので完全な予防にはなりにくいんです。

ぜひ、鏡などで骨盤の角度がどのようになっているのかをチェックしてみてください。

この骨盤の動きが、日常の股関節の動きの基本的な動作になってしまっているので、動作に股関節の動きが伴う場合毎回腰に負担がかかることになります。

腰は元々上半身を支えるような強い筋肉ではなく、また腰の背骨は前側に湾曲する構造になっています。

そのため、反復的に負荷がかかったり、強い負荷が一気にかかると腰痛になったり酷ければそれ以上の怪我に繋がることにもなってしまいます。

運動をするときは、身体の動きを意識しながら動かせる機会です。

どんな風に身体を動かしているのか、是非確認してみてくださいね。

基本は仙骨で動こう

背骨の構造は、首、胸、腰と骨盤の一部である仙骨と尾骨に分かれます。

背骨

この中で、上半身が前後に傾くような動きの場合、動きの中心は仙骨になります。

仙骨は骨盤の一部ですから、仙骨が動くということは骨盤が動くということになります。

これは立っているときも座っているときでも同じ。

立っているときはイメージしやすいと思いますが、座っているときも骨盤が座面に対して直角になっているとき仙骨も立っていますし、例えば背もたれに持たれるような時には仙骨から少し傾くようにしてみると上半身を支えている力が抜けにくくなります。

わかりにくい人は、一度仙骨の部分を手で覆うようにして手で仙骨を前に傾けるようにしながら骨盤を動かしてみてください。

そうすると上半身が仙骨に誘導されて前に押し出されるように動きます。

背骨の土台部分である仙骨が動くわけですから、上に乘っている背骨が一緒に動くのはイメージできますよね。

逆に腰を丸めるように動くと背骨が後ろに引っ張られなが上半身が倒れるような感じになりますよね。

重心がお尻の方向に引っ張られてお腹の上に肋骨が乗っかるような感じになります。

こうすると、腰だけでなく内蔵が上から押されて呼吸も浅くなりやすくなりますよ。

また仙骨から身体が前に倒れた時に、無理に上半身を反らせようとすると今度は腰が強く前に押し出されます。

上半身を支えるのは腹筋の役割になります。背中で強く引っ張るというよりは腹筋で肋骨を押し上げるようにすると腰の強い張り感はなくなりますよ。

動きの起点は仙骨で、上半身を支えるのは腹筋と覚えておいてくださいね。

まとめ

トレーニングなどで現れるエラー動作は、日常生活の中で頻繁に起きている可能性が高くなっています。

それが原因で腰がいつも重だるいとか、腰痛を引き起こしてしまったり大きな怪我になってしまうことも。

トレーニングでたまたま重たいウェイトを持ったために怪我をするなんてこともありますが、日常動作ですでに怪我の寸前まで疲労しているなんてこともあります。

トレーニングはたんに身体を鍛えるだけでなく、身体の動きを修正して日常動作を快適にしたり怪我を予防するという効果もありますよ。

動きの修正は、怪我だけでなくボディラインの改善や、引き締めにも効果がありますので、ぜひ気にしてみてくださいね。