筋肉を知ろう(腸腰筋)
- トレーニング
- 2021/12/21
- 2021/12/21
筋肉を知ろうシリーズ、今回は上半身と下半身をつなぐ腸腰筋です。
構造
腸腰筋は、大腰筋、小腰筋と腸骨筋の3つの筋肉で構成されています。
大腰筋は背骨の腰部分(肋骨がついていない部分)から骨盤の内側を通って太ももの骨についています。関節としては股関節を跨いでいます。
小腰筋は大腰筋の補助的な役割として動くのですが、こちらは股関節をまたいでいません。
腸骨筋は、骨盤の内側から股関節をまたいで太ももの骨についています。
腸腰筋が動くと
股関節をまたいでいる大腰筋は、太ももの骨を持ち上げるようにして股関節を曲げます。
歩いたり階段を登ったりする時に、太ももを持ち上げる時に使われている筋肉なんですよ。
反対側は背骨についているため背骨の動きにも関係してきます。
ちなみに、小腰筋は股関節をまたがないのでこの背骨の動きの時に大腰筋の補助的に動きます。
大腰筋は左右に別れた形でついているので、片側だけが動く場合と両側が同時に動く場合で、背骨の動きが変わってきますよ。
例えば、右だけが動くと背骨は右に引っ張られてウエストを絞るようにして骨盤のあたりから身体を傾けるように動いていきます。
左右が同時に動くと腰の骨を横ではなく前に引っ張るように動いていきます。
大腰筋が適度に力を発揮していると腰の骨の湾曲を安定させるように働くのですが、過度に緊張した状態だと骨を前に引っ張りすぎて反り腰になります。
大腰筋の過緊張による反り腰の場合は、股関節もしっかり伸びていないのが特徴です。
腸骨筋は股関節をまたいでいるので、大腰筋同様股関節を曲げるための主な筋肉となります。
また腸骨筋は、太ももの骨の方に骨盤を引っ張って前傾させる時にも働きます。
大腰筋も腸腰筋も、左右差があると腰や骨盤の歪みの原因になるので気をつけてくださいね。
トレーニングの種類
腸腰筋は、インナーマッスルと言う身体を安定させるのに使われる筋肉に分類されます。
なので、腕などのようにこの筋肉を単体で鍛えると言うよりは、総合的に動かしていくということが必要になってきます。
主な動きは股関節を曲げることなので、立ったままで両膝を高く上げたりスクワットのようなトレーニングで刺激を入れることができます。
ただし、注意してほしいのは腰の骨の動きです。大腰筋は収縮すると腰の骨を前に引っ張るように動くため、腰の骨の部分は前に適度に湾曲した状態になります。
膝を高く上げたりスクワットをする時に腰が丸まってしまう人がいますが、丸くなると大腰筋が緩んだ状態になり股関節を曲げる筋肉ではなく、腰の筋肉などの別の筋肉が動いてしまっているかもしれません。
腰が丸くなりやすいという人は、最初に膝ではなく股関節から曲げることを意識しながら動いてみるようにしてみるとうまくできますよ。
腸腰筋はストレッチも意識的に
腸腰筋は他の筋肉に比べて硬くなってしまっている人が意外に多くいます。
特に骨盤が過前傾して反り腰になっている人は、腸腰筋が硬くなってしまっている可能性があります。
股関節を伸ばすことを意識しながらストレッチをするだけで過前傾や反り腰を改善できるぐらい固まってしまっている人もいるので、鍛えるだけでなくしっかり伸ばしていあげることも忘れないでくださいね。
まとめ
今回は、腸腰筋をフォーカスしてみました。
鍛えるというイメージよりは、しっかり動かしてしっかり伸ばすということがとても大切な筋肉です。
ヒールなどを履く女性は、大腰筋を固めて歩いていることも多いのでストレッチを意識してみることで腰痛が改善されたりもしますよ。