【素朴な疑問】ダンスで手が綺麗に挙がらない、すぐに疲れてしまう

ダンスする人々

フラダンスや、社交ダンスで手が綺麗に挙がらない、ヒップホップなどの動きの激しいダンスで手がフニャフニャして締まりがない、手がすぐに疲れてしまうなんて声をよく聞きます。

肩の力が弱いとか体幹が弱いとかそういう風に言われがちですが、それだけとも言えないのです。

今日は、身体の繋がりと腕についてです。

腕をあげる動作

まず最初に腕を上げてみてください。

腕はどこから動きましたか?腕の骨が動きましたか?首の付け根から動いてませんか?

肩関節は、肩甲骨と腕の骨である上腕骨とで構成されています。

これ、意外に間違いやすいのですが、上腕骨と接しているのは鎖骨ではなくて肩甲骨なんですよ。

肩関節が動くときには、通常上腕骨の部分が外側や前方に弧を描くように動いていきます。

その時に、連動するようにして肩甲骨も一緒に動き始めます。

上腕骨は、腕が肩に対して水平になるまで動きますが、その後は肩甲骨が外側に広がるように動いてきます。

このように肩関節が水平方向から上に動く場合は、肩甲骨の動きが基本になります。

腕が挙がらない原因

腕がうまく挙がらない主な原因は2つです。

首をすくめてしまう

腕がうまく挙がらない人の特徴の1つ目は、肩甲骨との連動がうまくいかずに首をすくめるようにして腕を持ち上げています。

特に、肩を痛めた経験があったりすると代償動作として首周りの筋肉で、肩甲骨を引き寄せるクセが残ってしまっていたりします。

また、次の原因によって起こっている場合もあります。

背中と連動していない

前の首をすくめる原因の元にもなるのですが、背中の筋肉がしっかりと動いていないために対になる下方向の力が使えないために、無理やり肩周りの筋肉を使って挙げようとしてしまうためです。

力は、発揮する方向と反対方向に力が働いて拮抗している状態の時強い力を発揮します。

実際に実験してみましょう。

腕を横に広げて上から押されるとかなり頑張らないとズルズルと下がっていってしまいます。

しかし、この時に肩甲骨の辺りと腕で綱引きのように互いに内側と外側に力を意識してみてください。

その状態で上から押されてもさっきよりも小さな力で耐えることができるようになります。

このように対になる力があると身体のコントロールをしやすくなります。

激しいダンスで腕がなんだかフニャフニャ見えてしまう原因もなんとなくわかってもらえたのではないでしょうか。

腕を外側に出す時にしっかりと体幹と綱引きをしてあげると腕がピタリと止まりますが、腕だけをで外に出すと外側に振り回された力を制御するための力が必要になるので、ピタリと止まらなくなってしまうのです。

体幹は確かに大切なのですが、腹筋を頑張っても腕が綺麗に見えない理由がわかっていただけましたか?

一度、体幹と綱引きするようにイメージで動かしてみると感覚が変わると思いますよ。

さて、話を戻しますが、上方向に腕を上げる時は、対になるのは下方向への力です。

しかし、猫背などで背中が丸まっていたりすると背中の筋肉が伸ばされてうまく使えなくなっていることがあります。

猫背を腰の筋肉で誤魔化して身体を起こしている場合も同じです。

背骨の中でも胸椎と呼ばれる肋骨がついている部分がキチンと伸びている必要がありますよ。

背骨

背骨がしっかりと伸びて、腕と背中の筋肉がキチンとつながってお互いに引き合うように動けば、腕は自然に上に伸びて、首をすくめなくなるどころか背骨が伸びるので首をより長く見せることもできますよ。

まとめ

腕がうまく挙がらない、疲れやすいという人は背骨が丸まっていないか、肩周りで代償動作が起こって首をすくめたりしていないかということを一度確認してみてください。

もし、丸まっていたらまずは背骨を伸ばすことからはじめましょう。代償動作が起きている場合は、肩周りの動きを一度確認して動かしてくださいね。

また、フニャフニャするという人はぜひ体幹との連動を意識しながら動いてみてくださいね!