筋肉のスイッチを切り替えよう(スポーツ編)
- トレーニング
- 2022/01/10
- 2022/01/10
前回は、筋肉のスイッチと切り替え方法についてでした。
今回は、苦手なフォームや動作を改善するために筋肉のスイッチを切り替えようというお話です。
なぜ、その動きができないのか?
例えば、ゴルフのスイングの時に脇が開いてしまったり、テニスが手打ちになってしまうなど、スクールやレッスンで何度も言われているのにどうしても身体が動いてくれない。
そんな経験はないですか?
ゴルフのスイングを修正しようと意識的に脇を締めると今度は、ヘッドが下がったり身体がうまく回転しなかったりと別の問題が出てきてしまったりして、結局気がつくと元の状態に戻っているのではないでしょうか。
実は、脇が開いたり、身体が回旋しなかったりするのは、結果としてそうするしかできないという場合があるんです。
脇が開いてしまうのは筋力が弱いと言うよりも、例えば股関節の回旋ができておらず重心がうまく移動していなかったり、腕の回旋が出ないので肩や肘でコントロールするなど様々な要因が考えられます。
重心移動ができない人は、膝を内側に引き込む筋肉のスイッチが入ってしまうと支えるために使われるのではなく、骨盤を前傾させて体勢を不安定な状態にします。
下半身からの力が使えないので、無理に腰のスイッチを入れて背骨をひねろうとしたり、ヘッドを持ち上げようと肩のスイッチを入れたりと必要ないスイッチが次々と入っていって、動きがバラバラになってしまいます。
単純に筋力が弱いだけなら鍛えれば自然に改善しますが、継ぎ接ぎのようにスイッチが入っている場合は根本的な原因を取り除かない限りは改善しないことがほとんどです。
全身を連動させる運動になればなるほど、一部の連携が崩れると全体が崩れて最終的にどこかにしわ寄せがきます。
特に腕は自由に動くパーツなので、結果的に修正をしやすい場所であり肩から先の動きとして現れてきてしまうんです。
スポーツのスイッチ切り替え
スポーツの動作がうまく行かない場合は、パーツに分けてスイッチを確認していきます。
ゴルフのスイングであれば、骨盤から下の股関節と脚の連携、下半身と上半身との連携、背骨と腕と大まかに分けていきます。
ここでは、骨盤から下は股関節の動きと内ももの使い方の改善を見ていきます。
主に身体のひねりを使うような運動の場合は、股関節と背骨の動きがとても大切になるのですが、股関節の動きが苦手な人は、膝を横に動かしたり内側に引き込んで骨盤をひねろうとしてしまいます。
無意識に膝周りの筋肉のスイッチが入って骨盤の動きを出していきますが、これだと骨盤はむしろ傾いてしまって背骨も横に倒れてしまいます。
スイッチを切り替えるためには、膝を固定して股関節を動かす筋肉のスイッチを入れて骨盤をひねります。
しかし、元々スイッチが入りにくいので、下半身だけだとしても股関節の動きを出すためのスイッチをどうやって入れれば良いのかよくわからないというのも当然です。
発想を逆転させて長座などで骨盤の方を固定して、脚の付根から股関節で爪先を動かすようにしてみましょう。
ゆっくりで良いので膝から動かないように意識して動かしていきます。
意識するのは股関節なので、太ももの付根を手で持って手でねじるように誘導してあげるのもいいですね。
できるようになってきたら、立ち上がって今度は同じ動きを脚を固定して骨盤で行うようにしていきます。
いきなり両足同時は難しいので、最初は片足ずつやっていくと良いですよ。
股関節を動かすというイメージが身体にできてくれば、今度は股関節と背骨というように範囲を広げていくようにします。
ポイントは2つです。
- 小さな単位で下半身から始める
- 四肢で始めて、慣れたら体幹から動かすなど、動きがわかりやすい方から行って難しい方にチャレンジする。
まとめ
スポーツのフォーム改善では、パーツだけではなく全身を見ながら修正していく方が早く改善できますよ。
変に力んでいたり、力が抜けて支えられないと感じる場所があれば、そこに関係している場所に問題があることが多いですよ。
また、立って行う競技は下半身の動きが原因の場合も多いので、全身をチェックしてみてくださいね。