上半身と下半身はセットで考える

骨格模型

太ももが気になるからと一生懸命下半身ばかり鍛えたり、猫背が気になるからと上半身ばかりストレッチしても改善しないことありますよね。

下半身という土台の上に上半身があるので、上半身の歪みが下半身に、下半身の歪みが上半身に影響していたりします。

今回は、上半身と下半身を連携して修正しようというお話です。

骨盤は上下の影響をうける

骨盤は、背骨の根本となる仙骨と足の骨と繋がっている寛骨という骨が合わさったいわば背骨の土台となる部分です。

骨盤

骨としては、骨盤が上半身と下半身の連結部になっています。

そして筋肉としては、下半身の太ももの骨と背骨をつなぐ大腰筋という筋肉が上半身と下半身の連結部分になります。

腸腰筋

上半身と下半身、それぞれの歪みがそれぞれに影響するのは、背骨や大腰筋によって骨盤の傾きが変わり全身を使ってバランスをとろうとするからです。

身体が歪むメカニズム

では、実際に上半身と下半身が影響するメカニズムを見ていきましょう。

例えば、背骨が丸くなっている状態の猫背。

胸の筋肉が固くなって巻き肩になっていたり、背中の筋肉が引き伸ばされた状態で力を発揮できずに腹圧も下がってお腹が潰れたようになって肋骨がみぞおちの上にドンッと乗っかったようなスタイルですね。

猫背の姿勢

イラストのように背骨全体が後ろに丸くなっていると根っこである仙骨も後ろに倒れたような状態になります。

仙骨と寛骨はつながっているので、一緒に寛骨も後ろに倒れます。いわゆる骨盤が後傾した状態です。

骨盤が後傾すると股関節が骨盤によって押されるような感じになるので、臀部や太ももの裏側の筋肉であるハムストリングスが正常に機能しなくなります。

逆に、膝を軽く曲げたような態勢で太ももの前の筋肉を突っ張らせて上半身を支えるような態勢になってしまいます。

このため太ももの前が強く緊張して大きく張り出したり、膝に負担がかかる原因になるわけです。

ここで猫背を修正するのであれば良いのですが、先に脚にフォーカスしてしまうと脚のトレーニングばかりやって、根本的な原因である上半身が置き去りになってしまいます。

この場合は、胸の筋肉を緩めて背中の筋肉をしっかり動かせるようにして背骨を自然なS字になるようにしたほうが早く解決できます。

逆に、大腰筋が固くなることで骨盤が前傾して起こる反り腰と猫背の併発ということもあります。

全体的な猫背というよりは、首が前に飛び出たストレートネックのタイプの猫背になります。

この場合は、大腰筋を緩めてあげることで改善するので背骨よりも先に大腰筋をストレッチする方が早く解決できるわけです。

まとめ

このように骨盤が背骨に影響されて後傾したり、大腰筋に引っ張られて前傾することで、骨格全体がバランスを取ろうとするために、原因から遠く離れたところで影響がでてくることが割りとあります。

トレーニングしてみたけどあまり改善しないという場合は、上半身、下半身と分けて考えないで、どちらかが影響していないかもセットで考えると良いですよ。